軽度認知障害(MCI)とは
脳出血などが原因である日突然認知症になる、というケースもありますが、多くの場合は健常な状態から認知症状態に至るまでに「中間の状態」があります。その状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。
症状について
認知症ではないけれど認知機能に問題がある状態で、65歳以上の方のうち約25%程度存在すると言われています。日常生活に問題はないけれど、物忘れが増えた、いつもしている物事の順番を忘れた、といったことはありませんか?
軽度認知障害(MCI)はもの忘れに対する自覚がありますが、認知症の場合、自覚はありません。また、障害を受けている脳の部位により、大きく以下の2タイプに分けられます。
健忘型
主にもの忘れ(記憶障害)の症状がみられます。カギや財布の置き場所を忘れた、いつもの薬を飲み忘れた・飲み違えた、など、年齢によるうっかりだと思われがちで、ご自身やご家族も気付かずに過ごしてしまうことがあります。
健忘型は進行するとアルツハイマー型認知症に移行する可能性があります。
非健忘型
物忘れのような記憶障害はないかわりに、言葉を忘れたり(失語)、道具がうまく使えないなど日常生活での動作ができなくなったり(失行)といった症状がみられます。
非健忘型の進行では、前頭側頭型認知症やレビー小体型認知症に移行する傾向が見られます。
治療について
このような「軽度認知障害(MCI)」の段階から適切な対策・治療を開始することで、認知症への移行を食い止めたり、発症を遅らせることができます。まずは診察をし、状態を確認した上で、お一人お一人に合った対策をしていきます。お気軽に当院へお越しください。
MCIスクリーニングプラス
将来「軽度認知障害(MCI)」になる可能性があるかどうか調べることができる「MCIスクリーニングプラス」を行っています。詳しくは検査についてのページをご覧ください。