前頭側頭型認知症とは

前頭側頭型認知症の発症年齢は50〜60歳が多く、70歳以上ではほとんどみられません。文字通り脳の前頭や側頭において異常がみられます。この部分は人間の感情・社会性、言語に関わる機能を備えているため、人格や行動に症状が発現していきます。

兆候・初期症状

まず、怒りっぽくなるなど人格の変化が現れます。毎日決まった時間に同じ行動を繰り返す、身だしなみに無頓着になる、思考や物の整理ができなくなる場合もあります。

万引きや無銭飲食をするなど、これまでなかった理性的ではない行動をとることがあります。

もの忘れや幻覚といった症状はないため、ご自身やご家族であっても認知症であることに気付かないことが多くあります。うつ病などの精神疾患と混同されやすく、CTやMRIなどの検査による診断が重要です。

治療や対処

現時点では進行を抑えたり症状を改善する治療法はありませんが、発現する症状を緩和させる治療を選択します。発症年齢が比較的若いため、ご家族だけで抱え込まず、介護サービスを利用するなどサポートも必要です。