大きく二種類ある「頭痛」

頭痛は老若男女問わず見舞われることのあるもので、必ずしも病気によるものとは限りません。ストレスなどによる心理的なものや、冷えや肩こり、姿勢に原因する頭痛もあります。これらは「一次性頭痛」と言われます。

「二次性頭痛」は治療をしなければ命に関わることもある危険な頭痛です。くも膜下出血、脳動脈解離、脳腫瘍などがあります。日に日に痛みが増したり、突然いつもと違う激しい痛みを感じたらすぐに病院を受診しましょう。

一次性頭痛について

一次性頭痛は命に関わるものではありませんが、ひどくなると吐き気やめまいを伴うこともあり、症状につらい思いをしている方もおられます。

日常的に市販の鎮痛剤を使用していると効きが悪くなることもあります。その場合、決して規定量以上を飲むことはせず、一度クリニックを受診してください。

偏頭痛

ズキズキとした強い痛みがあり、場合によって吐き気を伴います。特に若い方では痛くなる前にギザギザ模様や虹色の光などが見えることがあります。

脳の血管が拡張することで発生し、普通の鎮痛剤は効きません。

緊張性頭痛

緊張性頭痛ではこめかみのあたりから頭をぐるりと強く締め付けられる痛みがあります。主に肩や首のコリ、筋肉の緊張が原因です。ストレスが影響することもあります。

首・肩をゆっくり回すなどの運動がオススメです。深呼吸をしたり、ゆっくり湯船につかるなど長めの休息を取るのも良いでしょう。

群発頭痛

左右どちらか一方のこめかみ、または眼の周囲に非常に強い痛みが生じます。30分~1時間の短時間で治まりますが、1~3カ月程度の間規則的に発生します。特に男性に多い傾向があります。脳には異常はありませんが、症状に対して特殊な鎮痛剤や酸素吸入などが効果があります。

後頭神経痛

後頭神経痛は、頭皮の感覚神経に起こる「神経痛」です。頭と首の付け根から上にピリッとした痛みが広がりますが、瞬間的なものです。自然に改善することが多いです。

三叉神経痛

三叉神経は、左右に一対あり、それぞれ顔面の半分の感覚をつかさどっている神経です。頭の痛みというより顔の痛みとして生じます。多いのは口の周りの痛みで、風があたっても痛いといわれるほどの激痛となります。

治療は、最初は痙攣止めの薬の内服が効果があります。日常生活に支障をきたすほどになった場合は、血管を神経から離す手術を行います。40歳以上の女性に多く発生すると言われています。